先輩看護師の一言に悩んだけどそれが座右の銘に

看護師歴20年以上

私は、看護師の資格を取得して20年以上たちます。現在は、主人と子供2人で暮らしており、仕事が一番だった時期を超え、家庭が一番になったところです。これまでに、病棟10年、老健3年、特養5年、有料4年といった勤務経験があります。資格取りたてのときに仕事していたところが、認知症患者さんが多い一般病棟でした。

先輩看護師にきつく怒られて

新人で何もわからず、先輩看護師について手技や仕事業務をこなしている頃の話なのですが、当時受け持ち制で担当していた患者さんが麻痺のある方で、このときの私は、看護師さんこれをして下さいと言われれば、なんでもすぐにお手伝いをしてしまっていました。それが当たり前だと思っていたのです。その際に先輩の看護師からかなりきつく怒られて、自分は看護師に向いていないのかなと感じたのを覚えています。

先輩看護師の一言がずっと頭から離れず

私に指導してくれていた看護師さんは、いまではもう引退されているお歳になっていると思いますが、頼りになる先輩でした。その方に言われたのが、「なんでもしてあげることが看護ではないのよ」という一言です。当時は、その意味がよくわからずにいましたが、そのときに言われた一言が、私の頭からずっと離れない言葉となって20年以上、いまだに残ることとなりました。

言葉の意味がだんだんわかるようになり

当時は、その言葉の意味が私にはわかりませんでした。でも、その言葉が気になり、日々頭から離れませんでした。いまでは、看護師がなんでもしてしまうと患者さんが自分でできることまで奪い取ってしまう結果となり、それはその後退院して自宅に戻ってから介護する方の負担にもつながり、本人の自立が遠のくことにも直結しているということが、わかるようになりました。自分が経験を積むごとに、その先輩看護師の言葉が重みをもってきて、私はとても良い先輩に恵まれたのだと思いました。いまでも感謝しています。

悩んだことは決して無駄にはならないから

自分が看護師に向いていないと思う理由はそれぞれあると思いますが、長く看護を続けていくうちに、自分の悩みの種だったことが、逆に一番大事なことになる可能性もあります。向いていないから辞めてしまおうではなくて、向き合ってみて答えを出すのも良いと思います。向き合う時間が長くてしんどくても自分にプラスになり、患者さんのためになることならいいのではないでしょうか。そして患者さんのためにと思えることが、看護師に向いている証拠なのだと思います。